生命保険料が来春以降値下げ？

生命保険の保険料が今年４月から１２年ぶりに値上げになります。ところが一転、来年４月からは保険料が値下げになりそうです。金融庁が、生命保険会社が新規契約者に対し保険料を安くできるように運用利回りに関する規制を改める方針を固めました。このままでは生保離れが進むことを懸念した生保業界からの要請にこたえたものです。

生命保険の保険料は、標準利率などにより決まります。標準利率は、生命保険会社が運用実態にそぐわない高利回りを約束して契約者を集めることを防ぐために金融庁が決める基準です。１０年物国債の過去３年間の利回りなどをもとに計算されます。現在の標準利率は１．５％ですが、超低金利が続いているため、金融庁は今年４月から１％に下げることを決めています。標準利率が下がると生命保険会社は、保険金に回せる運用益が少なくなり、契約者に同じ保険金を支払うには保険料を上げる必要が出てきます。そのため、保険会社はこの４月から最大１割の保険料値上げを決めていました。

生命保険業界は、金融庁に対し、標準利率を高くして保険料を下げられるように要望していました。金融庁も消費者のメリットになると判断し、２０１３年度に標準利率を決める計算式を改める方針のようです。

保険料が下がるのは消費者にとってはありがたいことですが、業界団体いいなりというか、業界団体と癒着した安倍政権の姿が見えたような気もします。民主党政権時代が決して良かったわけではありませんが、自公政権に戻って、公共事業のバラマキをしたり金融緩和や規制緩和で政治の中身そのものも昔に戻っているように思えてなりません。

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